「候補地は東北」と九州側に伝える ILC評価会議

西日本新聞

宇 宙の始まりを探る次世代加速器「国際リニアコライダー(ILC)」の日本誘致を目指す研究者グループのメンバーが22日朝、福岡市の九州経済連 合会を訪れ、佐賀、福岡県境の脊振山地への誘致に取り組む松尾新吾同会名誉会長や小川洋福岡県知事らに国内建設候補地を北上山地(岩手、宮城県)に一本化 したことを伝えた。

関係者によると、脊振山地と北上山地の2カ所を比較・検証してきた「ILC立地評価会議」のメンバーを務める九州大の研究者らが、最終的に北上山地を候補地に選んだことを報告した。23日に正式発表する。

ILCをめぐっては、日本学術会議が9月にまとめる報告書を受けて政府が誘致の是非などを判断する予定。

同会議は「現時点で日本への誘致は認められない」との中間意見を出している。

巨大加速器、候補地は東北 九州は活断層に懸念

秋田魁新報

 宇宙創世の謎を探る巨大加速器「国際リニアコライダー(ILC)」の計画を進める日本の研究チームが、国内の建設候補地を岩手、宮城両県が推す北上山地に一本化したことが22日、関係者への取材で分かった。23日に正式発表する。

もう一つの候補地だった佐賀・福岡両県の脊振山地は敷地に余裕が少ない上に、活断層の影響が懸念されることなどから外れた。地下100メートルに長大な施設を建設するため、安定した地盤が求められたという。

ILCに関しては欧米の国際研究チームも日本での実現を期待しており、政府間で建設が合意されれば、北上山地が極めて有力な候補地になる。