ILC候補地「世界唯一に」 結果は23日

佐賀新聞

巨 大加速器「国際リニアコライダー(ILC)」計画を推進する日本の研究者グループは20日、誘致に名乗りを上げている佐賀、福岡両県の脊振山地と岩 手、宮城両県の北上山地の選定について、評価の観点や経緯を説明し、「評価委員による議論と、項目ごとの評価点のいずれも結果が一致した」と明らかにし た。結果は23日に発表する。

候補地の一本化を進めている立地評価会議の共同議長を務める川越清以九州大教授、山本均東北大教授らが選定結果の発表を前に「事前説明」として東京大で会見した。

選 定作業は、約50キロに渡って直線加速器を納めるトンネルを建設できるかなどの「技術評価」と、世界から集まる研究者や家族が快適に活動する環境が整 うかの「社会環境基盤評価」の二つの観点で進めたと説明。これまでに約60回の会合を開き、延べ約300時間の議論を重ねた。

主な評価項目は、技術評価では地盤が長期的に安定しているかや地盤の振動特性、輸送や電力供給などのインフラ。社会環境基盤評価では鉄道や高速道路、空港のアクセス、外国人へのサポート体制、産学官による支援体制などを挙げた。

ILC 計画をめぐっては、アメリカや欧州でも誘致の動きがあったが、2008年の金融危機を境に海外の計画は頓挫し、国際的にも日本への期待が高まって いるという。研究者らは「造るなら日本しかない。今回の候補地が世界で唯一になる」と述べ、事実上の国際候補地になるとの見方を示した。

また、日本学術会議が「時期尚早」とする見解を示した点については「政府機関が参加して、今後2~3年をかけて調査すべきとしており、これは私たちの計画と同じだ」と計画推進への影響は少ないとした。