ILC、北上誘致へ決議可決 東北・北海道議長会議

河北新報

 

 

北海道・東北6県議会議長会議が23日、仙台市であり、岩手県南部の北上山地に超大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」を誘致実現を求める決議案を全会一致で可決した。北海道・東北議長会議として29日、国に要望する。
ILC誘致は岩手県議会が提案。国に対し、ILC国内誘致の方針を早期に決定することや、東北の復興に貢献するプロジェクトとして強力に支援することを求めた。
佐々木博岩手県議会議長は「誘致が実現した場合、30年間で4兆3000億円の経済波及効果をもたらす。東北の真の復興と再生の原動力となる」と意義を強調した。
政府要望の候補として全国議長会に提出する議案も協議し、東日本大震災対策の推進、農業の着実な復興・発展の促進など計24議案を了承した。

ILC誘致 知事が国会議員に働きかけへ

読売新聞

 

 

宇宙誕生の謎に挑む次世代加速器・国際リニアコライダー(ILC)の脊振山地への誘致に関し、古川知事は23日の定例記者会見で、超党派の国会議員への働きかけを強化する意向を明らかにした。

会 見で古川知事は、ILC関連のスイス・ジュネーブの欧州合同原子核研究機関(CERN)を13日に視察したことを踏まえ、「立地地域には、研究 者や技術者、家族が安心して暮らせる環境が求められている」と説明。脊振山地周辺については、「安価で生活できる地域と都市部があり、多様な選択肢の提供 が可能」と強調した。

その上で、ILCの総事業費が8000億円に上る点に触れながら、「政府にその気になってもらうこと」を今後の課題に挙げ、国会議員への説明や政府へのアピールを強める考えを示した。

また、九州電力の瓜生道明社長が玄海原子力発電所(玄海町)の再稼働を7月にも申請したい考えを明らかにしたことに関しては、「(7月申請を目指して)社内的な作業を進めたいという趣旨と思っている」との見方を示した。

九州国際重粒子線がん治療センター(鳥栖市)の資金についても発言。「安定経営のためには、寄付や出資金が増えることが望ましい。引き続き企業や団体への働きかけを行いたい」と述べた。

国営諫早湾干拓事業(長崎県)の開門調査開始で、農林水産省が「前倒しが難しい」という方針を改めて提示したことに関しては、「ノリ漁に影響しない形での開門を求める基本姿勢は変わらない」と語った。