福岡、佐賀知事が研究所訪問=次世代加速器の誘致で―スイス

時事通信

 

【ジュ ネーブ時事】素粒子物理学の次世代研究施設である国際リニアコライダー(ILC)を九州北部に誘致するため、福岡県の小川洋知事と佐賀県の古川康 知事らが13日、スイス・ジュネーブ郊外の欧州合同原子核研究所(CERN)を訪問した。4月には岩手県代表団もアピールに訪れており、誘致合戦が熱を帯 びている。
両知事と福岡県議会の松本国寛議長はロルフ・ホイヤー所長、ILC計画の責任者リン・エバンス教授と会談。小川知事は「地域を挙げて研究者と家族を迎え入れる用意がある」と強調した。古川知事も教育やインフラの充実度を訴えた。
ホイヤー所長は「地域が外国人を支えることが非常に重要だ」と両県の受け入れ姿勢を評価。エバンス教授も「若い研究者を育てる視点が求められる。日本がリーダーシップを取り、ILC計画が実現することを望んでいる」と語った。
ILCは宇宙誕生の謎を突き止める実験施設として期待されている。世界で1カ所設置する計画で、事実上、日本だけが誘致している。