候補地は技術的な観点重視 ILC戦略会議で議長講演 仙台

河北新報

東 北の産学官が岩手県南部の北上山地に誘致を目指す超大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」のシンポジウムが26日、仙台市で開かれた。国内研 究者でつくるILC戦略会議の議長を務める山下了東大准教授が講演。東北か九州かを選ぶ国内候補地の一本化について「政治的ではなく、きちんとした研究所 ができるかどうか、技術的な観点を重視したい」と強調した。

国内候補地の一本化に向けては、戦略会議が設けたILC立地評価会議が、北上山地と九州の脊振山地の優劣を検討中。
山下氏は今後のスケジュールについて「両地域の地盤や地質を調査し、その後は(住環境や交通アクセスなど)社会環境を調べる」と説明。さらに比較結果を世界の主な研究者に提示し、国際的な理解を得た上で7月に候補地を発表する考えを示した。
世界の科学者たちの間では建設地として日本への期待が高まっており、国内候補地がそのまま建設地になる可能性がある。東北、九州の誘致合戦は過熱しており、山下氏は「候補地決定後はオールジャパンで計画を進めるのがわれわれの希望だ」と語った。
高エネルギー加速器研究機構の鈴木厚人機構長、日本創成会議の増田寛也元総務相、放射線医学総合研究所の辻井博彦フェローも、加速器の仕組みやILCによる国際地域づくり、重粒子線がん治療について講演した。
シンポジウムは東北ILC推進協議会などが主催。東北の産学官関係者ら約350人が参加した。