ILC機材中継拠点、気仙沼に サテライトラボを提案

河北新報

超大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」の岩手県南部・北上山地への誘致機運が高まる中、最大50キロ延長での南端に当たる宮城県気仙沼市で20日、東北大研究推進本部の吉岡正和客員教授(高エネルギー加速器研究機構名誉教授)が講演した。
講演の中で吉岡教授は「沿岸と内陸を結ぶ道路インフラが良い。気仙沼と大船渡にサテライトラボを設けたい」と構想を述べた。機材を港に陸揚げし、組み立てて内陸のメーンキャンパスに陸送する方向で提案書をまとめているという。
ILCの地域へのメリットについては(1)国際的研究施設があることによる相互作用(2)誘発される雇用効果(3)新技術の確立によるビジネスやがん治療 などへの応用-を挙げた。加速器の危険性には「運転中は放射線が発生するが、安定点を外れると止まる方向にしか行かない。海外の施設で事故は一件もない」 とした。
東北誘致の意義について吉岡教授は「平泉文化が当時の技術と文化を融合させ数百年も残ってきたように、この地に最先端の施設を造り地域の未来を見いだしたい」と語った。講演会はILCの理解を深めようと気仙沼市などが主催。約70人が聴講した。