【福 岡県で報道部・及川純一】本県の北上山地(北上高地)に超大型加速器・国際リニアコライダー(ILC)の誘致を目指す県ILC推進協議会(会 長・元持勝利県商工会議所連合会長)のメンバー16人は23日、もう一つの国内候補地である九州・脊振(せふり)山地(福岡、佐賀両県)を視察した。想定 される地下トンネル建設ルートの周辺環境やインフラ整備の状況などを確認した。
福岡市と佐賀市を結ぶ国道263号の三瀬峠ではループ橋を 経由し、同山地を貫く三瀬トンネル(長さ約2400メートル)を通過。同山地の最高峰は 1055メートルの脊振(せふり)山だが、福岡県側からのルートは急峻(きゅうしゅん)で、車窓を眺めていた参加者からは「結構険しいな」などの声が上 がった。
一行は岩手県政策地域部の大久保義人ILC推進担当主任主査の説明を受け、同峠頂上付近などから地形などを確認。佐賀県唐津市のトンネル想定ルート付近にある「観音の滝」では、渓谷に露出した花こう岩を直接触れるなどして同山地の岩盤を確かめた。