県や経済団体などが脊振山地への誘致を目指している素粒子物理学の研究施設「国際リニアコライダー」(ILC)について、県商工会議所連合会は22日、ILC県推進協議会を設立した。国への誘致活動や市民向けの講演会などに取り組む。
ILC を巡っては、国内では、岩手、宮城両県にまたがる北上山地への誘致活動も展開されている。文部科学省は近く、省内に国の対応を検討するチー ムを設立する。連合会は、脊振山地での建設が地域の活性化につながるなどとして、協議会を設けて誘致活動を強化することにした。
設立総会で連合会の井田出海会長を協議会長に選出した。事務局は連合会に置き、機運を盛り上げるために、講演会やセミナーを開いたり、国への要望活動を行ったりする。
総会後の記者会見で井田会長は「脊振山地はアジア各地との交通が便利で、周辺の都市環境も整っている。経済効果だけでなく、子どもたちに夢を与えることになるので、誘致を成功させたい」と話した。