県:新年度予算案(その1) 一般会計1兆1517億円 復興へのシフト鮮明に

毎日新聞

県は12日、過去最高だった前年度をさらに上回る総額1兆1517億円の13年度一般会計当初予算案を発表した。復旧復興への取り組みを集中的に進める 「基盤復興期間」の最終年度として、震災対応に必要な経費を最大限盛り込んだ。予算案は19日に招集される県議会2月定例会に提案する。【金寿英、安藤い く子】

震災対応分は5161億円で、災害復旧事業費が前年度当初と比べ6・2%減る一方、災害公営住宅の整備など普通建設事業費が4・ 8%増え、復旧から復興へのシフトがより鮮明になった。これらの財源は復興交付金や震災復興特別交付税などで賄われ、震災対応以外の通常分は前年度当初よ り2・7%減の6356億円に絞った。また、県産品のPR強化や再生可能エネルギーの導入促進など中長期的な視点で部局横断的に推進する「希望郷創造推進 費」を新たに設け、19事業で5億1000万円を計上した。

一方、歳入の2割以上を占める地方交付税は地方公務員の給与削減を前提とした 減額などで前年度当初比6・4%減となることや公債費が1274億円に上ることなどから県基金を前年度当初より94億円多い160億円取り崩して対応。県 債の発行額と償還額を比較したプライマリーバランスは2年連続で247億円の黒字を確保したが、過去に発行した県債の償還額が14、15年度にピークを迎 えることや16年開催の岩手国体に多額の経費が見込まれることなどから、財政はこれまでにも増して厳しい局面を迎えそうだ。
◇「中期的事業に力」 知事、一部前倒し補正も

達増拓也知事は12日記者会見し13年度当初予算案について「復興加速年と位置づけ、被災者が復興の歩みを実感できるよう取り組む。将来の岩手のためにも(国際リニアコライダーなど)中長期的な事業に力を入れていく」と述べた。

国の「15カ月予算」に対応するため「当初予算を一部前倒しして、2月補正予算に数百億円規模の経済対策を提案する予定で作業している」と言及した。

また、13年度の組織体制の概要も発表。まちづくりへの取り組みを強化するため復興局に「まちづくり再生課総括課長」を配置。被災地域の医療体制の復旧や医師不足解消のため、医療推進課を医療政策室に格上げし、重点的に取り組む方針を示した。【安藤いく子】