岩手県 ILC誘致目指し、北上山地で環境調査へ

河北新報

岩手県は新年度、県南部の北上山地に誘致を目指す超大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」の実現に向け、建設予定地の環境調査を実施する。研究者 が今夏に予定する国内候補地の一本化を視野に、北上山地の適地性をアピールするのが狙い。地場企業の加速器関連産業への新規参入を促す戦略づくりなどにも 着手する。
環境調査は、ILCの想定ルート(全長31~50キロ)が通る一関、奥州両市で4月から行う。建設工事に伴う希少動物や水質への影響などを調べる。調査費は約1500万円。
候補地一本化に備えるほか、科学者たちが計画する「2015年ごろの建設開始」まで時間的余裕が少ないこともあり、県独自の事前調査を決めた。正式な環境アセスメントは、国際合意で設立されるILCの運営機関が実施する見込み。
ILC立地による関連産業の集積や新規参入が目的の戦略づくりを検討し、産学官でつくる研究会を新年度内に立ち上げる。加速器産業の勉強会や大手国内 メーカーとのマッチング、高エネルギー加速器研究機構(茨城県つくば市)や岩手大と連携した技術勉強会などを想定する。このほか岩手、宮城県境の自治体と ともに、住宅や医療、教育など外国人を受け入れるための地域づくりについても検討を始める。
県は、関連予算の計約3500万円を盛り込んだ2013年度一般会計当初予算案を19日開会の県議会2月定例会に提案する。