超電導加速の今学ぶ 岩手推進協がつくばの研究機構視察

河北新報

岩手県南部の北上山地に超大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」の誘致を目指す「県ILC推進協議会」のメンバー55人が30日、茨城県つくば市の高エネルギー加速器研究機構(KEK)を訪れ、大型加速器や関連施設を視察した。

主な経済団体や企業の代表らが参加し、ILCに使われる「超電導加速空洞」の開発状況を確認した。超電導で電子などをほぼ光速まで加速させる性能は達成されており、担当の研究者は「1、2年で量産化にめどが付くのではないか」と説明した。

KEKの鈴木厚人機構長が、ILCの研究目的と誘致に向けた世界の状況などについて講演。「欧米の科学者グループは日本への建設を支持している。日本政府が誘致表明すれば、計画は大きく進む」と話した。

推進協は4月にも、ヒッグス粒子とみられる物質を発見した欧州合同原子核研究所(CERN、スイス)を視察する。元持勝利会長(岩手県商工会議所連合会長)は「県民のILCへの関心が高まっており、誘致をぜひ実現したい」と述べた。

ILCは全長31キロの線形加速器で、地下100メートルのトンネル内に設置される。建設費約8000億円で国際協力で世界に1カ所建設する。国内では北上山地と九州の脊振山地が候補地で、研究者が今夏ごろの一本化を目指している。