達増拓也岩手県知事は8日、下村博文文部科学相を訪れ、科学者らが建設を目指している次世代加速器「国際リニアコライダー(ILC)」について、 「東日本 全体の復興の象徴として、国家プロジェクト、国際協力事業としてぜひ進めていただきたい」と岩手県・北上山地への誘致に協力を求めた。
日本は誘致に乗り出すかどうかは決めておらず、下村氏は「東北経済界の皆さんからも依頼されている。全力で取り組んでいきたい」とだけ答えた。
ILCは、素粒子同士を衝突させ、宇宙創生の謎の解明を目指す直線状の加速器。国際研究チームが建設を目指している。チームは昨年12月に設計書を 完成さ せ、今後、建設に向けた各国への働き掛けを本格化させる。北上山地のほか、佐賀・福岡両県の脊振山地、スイス・ジュネーブや米シカゴなどが候補に挙がって いる。